ははがうまれる

母の友」は、私の母の子育てのパートナーであり、私の子育てのパートナーでもある大切な雑誌。
毎月購読はしていないけれど、気になる特集の時などは手元に置くようにしています。
分かり合える友人がここにいてくれる、という気持ちになれる大切な存在です。
登場される方々も、梨木果歩さんや鶴見俊輔さんや、伊藤真さんや、話を聞きたい方ばかり。

そんな母の友で連載されていて、幾度となく元気や勇気をもらった宮地尚子先生の連載が本になりました。

「ははがうまれる」。

ははがうまれる

タイトルも、装丁も素敵です。

昨日手元に届いたばかりなのですが、あっというまに読み終えて、ぜひ皆さんにもシェアしたいなぁと思いました。はじめから終わりまで、あたたかい気持ちで読み進んだのですが、なんとなくいまの自分に一番響いたのが「ほどく」というエッセイ。

 

「編み物をほどくという、アートのワークショップに参加した。

(中略)何かを作るというワークショップは多いけれど、ほどくとか解体していく方向性のワークショップはほとんどないという。確かにそうだ。私たちは、何かを作ることが生産的で価値のあることだと思いすぎている。

(中略)

編んだり、結んだり、作ったりする動作から、ほどく、ゆるめる、ほぐすといった動作に注目を移すこと。それは、よれる、もつれる、からむ、といった途中経過も含めて日々の暮らしの大切な何かを語っているような気がする。からんでもつれた人間関係をほどく。身体をほぐし、ゆるめる。
こどもと一緒に、なにかをほどいてもいいかもしれない」。
(宮地尚子「ははがうまれる」P83~86 から一部抜粋)

毛糸

そうだなぁ。ほんと。
ほどく、ゆるめる、ゆるす。

そういうことができずに苦しい想いをしている人も多いのではないかと思います。
仕事がとても忙しくて展望も見えず、苦しい想いを抱えていたころに、わたしはヨガに出会いました。

当時通っていたクリパルヨガは、このゆるめるということをとても丁寧に教えてくれました。

「もっと力をぬいていいですよ」といわれて、初めて自分の身体に力が入っていてがちがちだったことに気がついたものの、どう力を抜いていいかわからなくて。
ああ、力の抜き方ってそういえばいままで習ったことなかったなぁ、、、とその時はじめて思いあたりました。

学生時代って、「がんばれ」とか力を入れることばかりで。

「ゆるんでいいよ」とか「力を抜いていいんだよ」ということを言われる機会ってあまりなかったような気がします。

でも、人はおぎゃあと、息を吐いて生まれ。息を引き取って亡くなるように。呼吸もまずはゆるむことが大事。
ゆるみや、適度な間があって人はまあるいこころでいられると思うから。

ほどく、ゆるめる、って、生きていくうえで実は一番大事なこと。

肩に力の入った自分をほどいてくれたり、緩めてくれる人や場所の存在はとてもとても大切だと思うのです。
安心も、信頼も素敵な笑顔も。
ゆるむことからはじまる、そんな気がします。

思えば、幼子たちの笑顔やしぐさは、かたさをほどいてゆるめてくれる力を持っている。
こどもと同時に、ははもうまれて。

生まれた母を、こどもはゆるめ、ほどき、許し、愛してくれているんですね。
ありがとう。

2016-02-24 | Posted in こころのサプリNo Comments » 

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