きょうというひ

「きょうというひは きょうだけ そんなだいじな1にち」。

そんな素敵なことに気が付かせてくれる荒井良二さんの「きょうというひ」もとても大切な1冊。

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「きのうの よる ゆきが ふりました。しずかに しずかに ふりました。」というはじまりの言葉はまるで舞い落ちる雪のようにしずかにそっとこころに寄り添ってきます。

祈りに満ちた静かな時の流れる絵本です。

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昨年函館のトラピスチヌ修道会を訪ねた際、こんな言葉を耳にしました。「最近では誓願を立てて修道女を志願する人が減っている」と。

祈り、とはなんだろうかと深く考えてしまうとよくわからなくなるけど、だれかを、なにかを大切に思う気持ちや心を込めたあいさつは生活に根差した祈り、なのだと思うのです。

笑顔で明るい「おはよう」。食卓にのぼったごはんに感謝する「いただきます」なんかも。

もしかすると、このところ日本中で起きている悲しい出来事は祈る人が減ってしまったことと関係があるのかもしれない。ふと、そんなことを思う時があります。

きょうというひ、の中に描かれる無数のろうそくの灯りは、まるでいのちのようにも見えます。その、きょうというひが消えないように、消えないようにと願う気持ち。

この世界では、祈りは、きっと、いつも世界中に満ちていて、あなたもわたしも、だれかのその、あたたかな祈りに護られて今日という日を過ごせているのかもしれません。

雪が降るしんとした日や、心静かに過ごす夜に、ふと開きたくなる静かで温かな1冊です。

2015-01-16 | Posted in おとなのための絵本の森No Comments » 

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